1年前から勉強してきた「総合旅行業務取扱管理者試験(国家試験)」の受験が先週ようやく終わりました。名古屋での受験だったので、開始時間の関係で前泊して臨みました。
この資格は、旅行業に5年以上従事して海外旅行に携わっていたら、研修を受けての免除科目などがあるそうですが、全く関係のない人は「旅行業法・約款・国内旅行業務・海外旅行業務」の4科目をフルで受けなくてはならず、まあまあ準備が必要です。
例年の「総合(海外)試験」の合格率は10%台前半ですが、昨年は6%という難関でした。(おうち時間が増えたせいか、一昨年の受験者がとても増えて合格率が19%に上がってしまったようで、国家試験の権威を保つためなのか、翌年おもいきり難しくしたようです。笑)
当日はトラベル系の専門学校生らしき若者たちが集団でワイワイ受けにきていました。2年も学校に行って学んでいる人達がこんなにいるんだ!と驚きました。私を含め大人の受験者は皆ものすごく真剣な面持ちでしたが、それに反して若者たちは、まるで修学旅行のように楽しそうでした(だから合格率低いのかな?笑)
・・と、若者をディスっているのは、そのお気楽な感じがちょっとうらやましかったからかもしれません。この試験の「海外旅行実務」は範囲が広すぎて、正直すべて勉強でカバーするのは不可能です。(何せ海外すべてですから!)出題者のきまぐれで、観光地理で時々すごくニッチな問題が出たりするのですが、それを知っているかどうかは「運だのみ」な面もあります。
とは言え、ある程度は重要事項を勉強することで合格点を超えることは可能なので、この1年の間は試行錯誤しながら、かつてないほど私はコツコツと試験勉強を続けてきたのでした。
参考書や問題集もまあまあ値段が高いので、メルカリをフルに活用して、年度は少し前の、買ったけど勉強しなかった?人達の綺麗な問題集を再活用させてもらいました。本当は、有名どころの通信コースなどに申し込むのが早道だったかもしれませんが、「決められたこと」をこなすのが超苦手な自分の性格を鑑みて、「自分で決めたこと」に取り組むスタイルを貫きました。
ある意味、それは成功したのかもしれません。自分の実力を上げていくのに、その都度方針を決めながら進むスタイルだったので、その創意工夫の面白さのおかげで長期戦に耐えられたのかもしれません。
孫娘とおそろいのプリンセスのスケジュール帳に、毎日やることを書き込んで、達成したら「レ」マークを付けるというシンプルな「ご褒美方式」を採用して、その日決めたことを仕上げることに注力してきました。ただし、私の人生にとって一番大切なことである「家族や友人と過ごす時間」はあくまでも優先させ、夫が休みの土日にも基本学習計画はいれず、旅行中はそれを目いっぱい楽しみ、孫娘にドレスを縫う期間は勉強は1週間お休みしたりしていました。
そうして、ちょっとした受験生のようにして過ごした1年を終えての結論は、「私は勉強するのはやっぱり苦手!」でした(笑)「勉強」とは字の通り「強いて勉める」なんですよね。創造性の部分が少なすぎて面白くありません。
私はどちらかというと過集中を起こすタイプで、好きなことにのめりこんだら、ご飯を食べるのも忘れるほどとことん集中するタイプです。時計が壊れたのかと思うほど、気づいたら数時間がすっ飛んでいたりすることもあります。
試験勉強の中でも、地図を開いて旅行の想像を始めたりしたらそれは起こるのですが、それだけでは得点力が上がらないので、やはり「やらなくてはならないこと」に取り組むプロセスが必要でした。
これは今に始まったわけではなくて、幼いころからそうだったのだと思います。それに加えて今回は、記憶力があまりにも衰えていること(もともと記憶力がよいタイプではないのに・・)にも何度もショックを受けました。(夫からは加齢のせいだとあざ笑われます!)それに加え、せっかく覚えたことも、時間が経つとすっかり忘れてしまうのも苦痛でした。
試験直前2週間ほどでラストスパートをかけようと思ったのですが、自分のだめさ加減に泣きたくなりました。過去問を時間を計って実際の試験時間に合わせて解こうとしても、11時から3時半までという昼間の時間は、まず眠すぎて頭が止まってどうにもなりません。それを解消する手段をあれこれ講じてなんとかやってみても、今度は過去問をやるたびに違う科目が合格点に達しません。
1年の準備期間で絶対に合格するぞと息巻いていたのですが、「え?もしかして、わたしやばい??」となってきたのでした。そうして、もうあと3日で本試験だと言う時になって、私は思い出したのでした。たしか前にも同じようなことがあったよな?!と。
20年程前、当時の私は英検1級を目指して勉強していたのですが、やはり「勉強」というものが苦手で苦痛で、テキストをちゃんとやることができず、一度はそれを諦めたのでした。しかしそれから数年後のある日、「もう一度英検1級に挑戦してみたら?」と不思議なインスピレーションがやってきました。その時に考えたのが、自分は机に座ってテキストに取り組んだり、単語を覚えたりするのは絶対に無理だから、なんとか自分が好きなことだけで合格レベルに達するように工夫してみよう!ということでした。
そうして決めたのが、めちゃくちゃ早口で専門用語が多い海外ドラマ(ER緊急救命室)を録音した音声を聞きまくることと、当時出ていた「English Journal」という英語雑誌のCDをシャドウイング(英語をそのまま追いかけるように真似すること)することでした。どちらも私がずっとやれる「楽しいこと」でした。内容が面白くて、何度でも同じコンテンツを繰り返すことができました。相変わらず机に座るのは無理でしたが、料理や掃除などの家事をしながらや、子どもを送迎する車の中などでやりつづけました。
それを半年ほど続けてから受験した英検で、なんと1次試験に合格したのでした!正攻法と呼ばれる勉強は一切しませんでしたが、なぜだか答えがわかる・・という、不思議体験が起きました。
一か月後の二次試験は、試験管の前で与えられた5つのお題から一つを選び、1分考え、2分の英語スピーチを即興でするというものでしたが、これも前日夜から当日試験会場に着くまで、新幹線の中でもずっとお手本のスピーチが入ったCDをただシャドウイングし続けるという荒業で向かったのでした。
本番では、5つのお題を見た瞬間、きょう私が話すべきトピックがわかりました。「こどもの学校外の教育について」(英語は忘れた!笑)というそのお題は、当時学習塾を経営していて、自分の子供も3人色々な習い事をしていた私にとってはもってこいのお題でした。
朝から6時間ずっと英語をシャドウイングしていた私の口からは、よどみなく英語が流れました。言いたい事がたくさんあるそのお題は、ネイティブの試験管からのQ&Aもすらすらと答えられました。終わった瞬間、受かった!と思いました。
いえ、決して自慢話をしているのではありません。これは、いかに私が変化球的な受かり方をしたかという話なのです。なぜなら、今もう一度受けても、受かる自信はありません(笑)記憶力のよい頭の良い方とは、全く違うルートで手にした合格だったのです!
話が長くなりましたが、私はこの時の体験を、旅行業務管理者試験の3日前になってからふいに思い出したのです。同じ名古屋で試験だったからなのかもしれません。1年前に勉強したことをぽろぽろと忘れてしまっている私の頭で、難化しているこの試験に受かるのか?!という不安が襲ってきてから、ようやくこの変化球のことを思い出したのでした。
苦手な机にすわっての勉強を、なだめすかして自分に課してきたのに、それでも十分ではないとわかった私は、もう「わたし流の受かり方」をするしかないのだと悟ったのです。そうしてそれからは、不安に流されそうな気持を押しとどめて、私のお得意の「直感」を使いまくる作戦に変更です。
まず最初に願望実現のメソッドを使って、ちょっとしたワークをして、「受かった~!」と本気でにやにやしました(笑)すべてをおさらいするのではなくて、根拠はないけれど「ここを強化したらいい!」と感じるポイントだけをおさらいしました。不安になるような苦手なところにはもう一切触れず、本当は最後に力試しでやろうと思っていた昨年の難しい試験も解くのはやめ、本番で眠くならないようにはどうすればよいかをググりまくりました(笑)
そうして実際の試験中も、休憩時間も、すべて自分の直感に従い続けて、試験ではどの問題を飛ばしどこに時間をかけるか、お昼休みには何を食べるか、どこをもう一度チェックするか・・ものすごく神経を研ぎ澄まして、直感に導かれる時間を過ごしたのでした。
そうしたらなんと、国内地理では私の住んでいる県が出るではありませんか!直前にチェックした個所もばっちり出ました。もう時間がないと諦めかけた最終科目の「海外旅行実務」を解いていた時も、「ギリギリまでがんばれ!」という声が頭に響き、最後の1秒まで投げずに向き合いました。
そして、試験会場から4時間かけて帰宅してから、ようやく恐る恐るユーキャンの解答速報で答え合わせをしたのです。するとなんと、難しくてまったく自信のなかった「海外旅行実務」は軽々と合格点を超えているではありませんか!「旅行業法」も「約款」も合格点でした。しかしなんと、自信があったはずの「国内旅行実務」が、合格点ぴったりの点数しかなかったのです。
喜んでよいのか、ドキドキしなくてはならないのか、微妙すぎです(笑)そして思い出したのでした。願望実現のメソッドをした時に、リアリティーを持って「合格した!」という感情になかなかなれそうになくて、「ギリギリだけど滑り込んだ~!!やった、合格だ~!!」とやって、その気になれたのでした。願望実現メソッド、すごすぎです。そこまでリアルに言った通りにしなくていいのに(笑)
合格発表は12月なので、しばらくこのことは忘れて発表の日を待とうと思います。そして、この2年ほど開店休業状態だった仕事を再開しようと思っています。内にこもっていた1年でしたが、これからどんどん外にでて行こうと思います。世間でもようやく「おうち時間」からの解放が起こっているようですから。
ところで、なぜこの「総合旅行業務取扱管理者」という資格をとろうと思ったか?今さらですが最後にお話しします。
この資格があれば、海外も扱う旅行社を開くことができます。しかし、それをするには莫大な資金が必要なので、直接的には私が使うかどうかはわかりません。しかし3年程前に、あるアカシックリーダーの方から、私がこの資格をとることで、私の仕事の可能性が大きく広がるという情報を頂いたのでした。「資格、とってみたらいいですよ」ととても真剣に言われたのでした。
そのとき参考書を一冊すぐに買ってはみましたが、その分厚さと旅行業法の面白くなさにげんなりして、なかなか本気で取り掛かることができませんでした。そのまま2年間放置していたのですが、なぜだかいきなり重い腰があがって、昨年末から勉強を始めたのでした。
タイミングはいつでもベストだと思っています。3年もの「これまでとは違った時間」の中で、一つ一つ、私は必要なことと向き合ってきたのだと思います。
そして最後の1年、こういう勉強に取り組むことは、きっと私に必要だったのでしょう。なかなかうまく動かない左脳で、決めた課題をこなすという最も苦手なことをして、挙句の果ては、直感を駆使したやり方でゴールに滑り込むという荒業で〆ました。
この結果がどうでようと、得た知識は私の宝です。私は1年前とは違った土台で、これから私のやりたいことに邁進して行けるはずです。楽しみでなりません。とてもワクワクしています。
ブログもしばらくお休み状態でしたが、これからまた書いていきたいなと思っています。書くことで内省できることはありがたいです。読んで下さる方がいることも幸せです。本当にありがとうございます。
長くなりましたが、私の一年の取り組みが一段落ついたこととと、気持ちを新たにするために、ご報告させて頂きました♪
コメント